首を横に向くと背中が痛い方へ。原因はそこじゃないかもしれません

 

首を横に向いたときに、
肩甲骨の内側あたり(いわゆる背中)が痛む。

そんな方、意外と多いです。

この場合、多くは
「菱形筋が硬いですね」と言われて、背中をほぐす施術を受けることが多いと思います。

もちろん、それで楽になることもあります。
ただ実際には――

痛みが出ている場所=原因とは限りません。


目次

菱形筋は“原因”ではなく“結果”のことも多い

肩甲骨の内側にある菱形筋は、
肩甲骨を背骨の方へ引き寄せる筋肉です。

この筋肉が硬くなっていると、確かに押すと「痛気持ちいい」感じがあります。

でも臨床的には、
この筋肉は頑張りすぎている側(被害者)になっていることがよくあります。


本当の問題は「肩甲骨が動けていないこと」

首を横に向くとき、本来は

  • 首(頸椎)
  • 背中(胸椎)
  • 肩甲骨

これらが連動して動きます。

特に肩甲骨は、ほんの少し外に逃げる(外転する)動きが必要です。

しかしこの動きが出ていないと、

→ 動きが首や一部の筋肉に集中
→ 菱形筋に負担がかかる
→ 痛みが出る

という流れになります。


「猫背=前鋸筋が強い」は半分間違いです

ここでよくある誤解があります。

猫背や巻き肩の人は、肩が前に出ているので
「肩甲骨が外に開いている=前鋸筋が強い」と思われがちです。

でも実際は逆のケースが多いです。

多くの場合は

  • 小胸筋や大胸筋が前に引っ張る
  • 肩甲骨が前に崩れる
  • 前鋸筋はうまく使えていない

つまり

“外転している”のではなく、“前に落ちているだけ”

という状態です。


さらに関係しているのが「前方頭位(ヘッドフォワード)」

もう一つ見逃せないのが、
いわゆるスマホ姿勢――

頭が前に出ている姿勢(前方頭位)です。

この姿勢になると

  • 頭の重さを支えるために
  • 背中や肩の筋肉が常に働き続ける

状態になります。

その結果、

→ 菱形筋が休めない
→ 常に軽く緊張した状態
→ 首を動かしたときに痛みが出やすい

という土台ができてしまいます。


実際の施術ではどうなるか

このようなケースでは、

  1. 菱形筋をほぐす → 少し楽になる
  2. 肩甲骨の動きを出す → さらに改善
  3. 前鋸筋をアプローチ → 一気に軽くなる

という流れになることが多いです。

つまり、

背中を緩めるだけでは足りないということです。


自分でできる簡単なケア

ご自宅でできるシンプルな方法を一つご紹介します。

軽い顎引き+腕を前に伸ばす動き

  1. 背筋を軽く伸ばす(力まない)
  2. 顎を軽く後ろに引く(下げずに真後ろへ)
  3. 両腕を前に伸ばす
  4. 肩甲骨をじわっと外に広げるイメージ

この状態で5〜10秒キープ、または軽く首を左右に動かします。

ポイントは
頑張らないことと、背中の外側(脇のあたり)が軽く使われる感覚です。


まとめ

首を動かしたときの背中の痛みは、

  • 菱形筋の問題だけでなく
  • 肩甲骨の動き
  • 前鋸筋の働き
  • そして姿勢(前方頭位)

これらが組み合わさって起きていることが多いです。

痛い場所だけを見るのではなく、
「どう動いているか」を見ることが大切です。


気になる症状がある方は、無理に動かさず一度ご相談ください。

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